出典:photoBさん/写真AC
こんにちは ブログ雅です
今回は高齢者に良い「軽めの運動」についてまとめてみました。
年齢を重ねていくうちに「膝」や「腰」の痛みを訴える人が増加しますが、読者の皆さんはどうでしょうか?これは筋肉量の減少によって関節にかかる負担が大きくなることが要因の一つです。
痛い所が出てくると外出をためらったりして行動範囲が狭まり運動量は低下します。こんな時は弱まった筋肉を鍛えることに加え、関節を伸ばす「ストレッチ」を平行して行ってみましょう!
この「筋トレ」と「ストレッチ」の運動をセットで1日15分行い、習慣化していけば身体が若返りを見せてきます!
トレーニングセンターなど公共の施設へ行くことにためらいがある人は、「自宅で簡単にできる運動」をやってみてください。
無理をするようなキツイ運動は必要ありませんし、仮にやったとしても長続きしません!軽めの運動を回数行うことで筋肉にある程度の負荷がかかるため筋繊維が太く、強くなり筋肉量も増加します。
また、運動は血流や新陳代謝が良くなると同時に、心臓や肺の機能も向上させてくれるという相乗効果があります。
この記事は以下のような内容になっています。
- なぜ運動は大事なのか?さらに運動することで得られるものは?
- 筋力強化やストレッチしたい部位
- 高齢者に優しい「軽めの運動」
※気分が悪くなった場合は中断するようにしましょう。
高齢者の皆さんがいつまでも若々しく、元気な毎日を送られることを願っています。
目次
■運動の必要性|運動することで得られるもの
極端な話、寝たきり状態が一か月も続けば立って歩くことができないくらい「太ももの筋力」が弱体化します。
筋肉量は年齢と共に低下しますが、動かなければさらに衰えてしまい小さな段差でもつまづいて転倒するケースもでてきます。(運動能力や反射神経、感覚神経などが低下)
また、女性に多い「膝の痛み」は、太もも(大腿四頭筋)の筋力低下が原因の一つに挙げられます。
つまり高齢になればなるほど運動も何もしない生活を送っていると、筋肉の衰えから様々な弊害が生じてきます。
このことからムリをすることなく誰でも簡単に取り組める、「軽めの運動」を行っていけば次のような効果が期待できます。
- 膝痛の緩和
- 転倒することによる骨折防止
- 若さを保つ姿勢の維持(気持ちも前向きになれる)
- 身体機能の向上、健康につながる
■筋力強化やストレッチしたい部位
伸筋(伸ばされる筋肉)と屈筋(収縮する筋肉)は関節を動かす時に作用します。例えば膝を曲げることでハムストリングス(太ももの裏の筋肉)が収縮すると同時に、反対側の太ももの筋肉は伸展され伸びます。
高齢になると関節の可動域が徐々に狭まるため、「ストレッチ」を行って関節の可動域を広げてやることが大切です。
関節の周りには筋肉が付いており筋肉が収縮することで関節は動きますが、筋肉が柔軟性を失うと関節の周囲が癒着したように動きが悪くなりますから定期的に伸ばしてやりましょう。特に「ジョギング」などスポーツをする人は、このストレッチをしっかりやっておかないと怪我をするリスクも上がるので注意しましょう。
- 太もも(大腿四頭筋)→膝も痛みの緩和、転倒防止
- ふくらはぎ(腓腹筋・ヒラメ筋)→血液のポンプ作用、転倒防止
- 足首→つまづき転倒防止
- お腹(腹直筋)→背中が丸くなる猫背姿勢を防止
- 腰→腰が丸くなる、腰痛の予防・改善
普段、無意識のうちにとっている姿勢を見直してみましょう!
痛みを伴ったり一見して姿勢が悪い人は、ポイントとして通常取っている反対の姿勢を意識してストレッチを行うようにしてみましょう。
■高齢者に優しい「軽めの運動」
筋力強化
【太もも(大腿四頭筋)】
☑筋力が低下し歩行が少し困難になっている場合
- 椅子に座った状態から右足の膝を伸ばし、床と並行になるようにする
- この状態をキープしながら足首の上げ下げ(背屈・底屈)を繰り返し、ゆっくり数を1から10まで数え終えたら足を下ろす
- 一呼吸ついたら再度同じ動作を繰り返し、合計10回行う
- 右足の運動を終えた後、続けて左足を同様の方法で行う
- 太ももの筋肉を鍛えることで膝関節にかかる負担が軽減されるため、膝の痛みが和らぐなどの効果が期待できます。
出典:chachaさん/イラストAC
【太もも(大腿四頭筋)|ふくらはぎ(腓腹筋・ヒラメ筋)】
☑歩くことに支障がない場合
●スクワット(しゃがんで立ち上がる動作)を20回行う(下肢へ血流が停滞することを防ぐポンプ作用)
- 無理がない程度にできる範囲内で行いましょう。
- 転倒しそうになる場合は、座位での運動を行います。
- ちなみに体年齢が若いほど片足で立っていられる時間が長くなり、平衡感覚を一定時間保つことができます。
●立った状態から背伸び(つま先立ち)をした後、かかとから”ドスン”と下ろす動作を10回行う
- 骨密度の低下を防ぐ効果があります。
【お腹(腹筋)】
- 仰向けになる
- 両足をそろえ床から10㎝くらい上げる
- ゆっくり1から5まで数を数えた後下ろす
- 同じ要領でこの動作を5回繰り返す
- 気分が悪くなったら途中で中断します。
- 腹筋が弱まると背中が丸くなり、老いた姿勢になります。
一日の中で行う時間を決めて自分の好きな音楽を聴きながら運動する、といったような工夫をすれば継続できて習慣化もしやすいですよ!
「元気」や「若返り」をイメージしながら「楽しいな!」といった感覚で運動すれば効果もさらにアップしますよ♪
ストレッチ
【太もも(大腿四頭筋)】
- 座ってあぐらかく
- 右に身体を倒し右手で支える
- 左足の膝を曲げた状態で後方にもっていき左手で左足首をつかみむ
- 左足首をゆっくり自分の身体に近づけるように引く(無理のない気持ちいいと感じる所まで)
- 筋肉が引き延ばされていることを意識しながら20秒キープする
- 同様の手順で右足のストレッチを行う
【ふくらはぎ(腓腹筋・ヒラメ筋|アキレス腱】
- 立った状態から左足を前に出し膝を曲げる
- 体幹を真っすぐキープしながら右足の膝を伸ばしたまま後方へ引く(心地よく感じる所まで)
- ふくらはぎの筋肉やアキレス腱が伸びていることを意識しながら20秒キープする
- 同様の手順で左足のストレッチを行う
【お腹(腹直筋)】
- うつ伏せになる
- 息を吐きながらゆっくりと両腕を使い上体をそらす
- この状態を10秒キープした後ゆっくり戻す
- この動作を5回繰り返す
このストレッチは腹直筋と腰椎(腰の骨)に作用します。椎間板の前方にかかっていた圧力が減圧されるため腰が曲がる体形を予防・改善するとともに、腰痛がある人にも効果的なストレッチです。
出典:acworksさん/写真AC
その他の運動
【肩・肩甲骨】
- 座位あるいは立位の姿勢から、左右の腕をそれぞれ真横に90度挙上する。
- 肘を直角に曲げ拳を握る。
- 肘が円を描くように肩を回す。(時計回りと反時計回りをそれぞれ10回行う)
出典:チョココスさん/イラストAC
肩甲骨が背中に張り付いて指が入らないような癒着を見せる人も多く、身体の中でも動きが悪くなりやすい部位です。
ここが癒着すると連動して肩の動きも悪くなりますが、猫背姿勢の人にみられる翼状肩甲なども同様のことがいえます。この姿勢は肩が前方に突出するため、胸郭が圧迫され呼吸も浅くなりやすくなるので気を付けたいとこですが、この運動は猫背にも有効といえます。
また肩の可動域が著しく制限される四十肩(五十肩)なども老化現象からくるもので、これらの予防にも効果的な運動です。さらに肩甲骨を動かすことで周囲の「褐色脂肪細胞」が刺激されるため、特に脇腹の脂肪燃焼が期待できます。
最後に歩くことをお勧めします。ポイントは「気持ち早めに歩く」ことで運動効果が得られると同時に気分転換にもなります。
運動開始15分で「トロンボモジュリン」という血液をサラサラにする成分が体内で生成され、30分を経過すると血小板凝集阻止作用を持つ物質「プロスタサイクロン」が作られるといわれています。
このことから、運動を兼ねた散歩も最低30分は行いたいものです。
■まとめ
これらの運動は普段あまりとらない姿勢で行うものもあるため、慣れるまでは注意しながらやっていくようにしましょう。
加齢に伴い誰もが経験する身体機能の衰え、簡単にいえばこれを補うのが運動です。行う際のポイントは、各々の運動で対象になっている「筋肉や関節」を意識することです。
これだけの運動でも毎日続けて行い習慣化すれば、姿勢改善や健康維持といった効果が期待できます!
出典:toco-gさん/写真AC