出典:SATOSHINPIさん/写真AC
こんにちは! 安芸ホームサービスの井口です。
皆さんは家のメンテナンスを考えた時に真っ先に思い浮かぶのは何でしょうか?
私たち人間も歳を重ね筋力や体力、内蔵の機能などが衰えてくると健康維持のために運動を行ったりサプリメントを取り入れるなど意欲的に身体のメンテナンスを行ったりします。
また、今や日常生活に欠かせなくなった車ですが、ほとんど乗らなくてもバッテリーはあがりますしオイルも夏の暑さだけで劣化します。さらに長期にわたりオイル交換を行わずに車を運転しているとエンジンの焼き付きを起こしますが、車検など定期的なメンテナンスが必要なのはこのためです。
では家はどうでしょう?
家もメンテナンスは必要なんだろうけど、どのタイミングでどこに手を入れたらいいのかよく分からないな⁉
まだ雨漏りとかもしてないし、そうなった時に考えたらいいんじゃないの?
だめよ!そこまで放置してたら屋根が腐食してしまって、下地からやり替えないといけなくなるから大きなお金が必要になるみたいよ!
やっぱりそうならないように定期的なメンテナンスは必要だね!
そうよ!それに最近は「猛暑日の更新」とか「線状降水帯」といったワードをよく耳にするようになったから特に注意が必要かもね!
たしかに外構面に目を向けてみると屋根や外壁は日夜、紫外線や酸性雨なんかの影響をもろに受けてるんだもんな!
うちの家も前回の塗装からもう15年位になるけど...そういえば最近、壁のヒビ割れが少し気になるな!
ということで今回は家のメンテナンスの中でも特に重要度の高い塗装についてまとめてみました。
- 塗装の必要性
- 塗装の種類と耐用年数
- 塗装工程
- 価格帯
- 屋根塗装について
- 業者選び/まとめ
近い将来、塗装を検討する際に知ってて良かった!という記事になっています。
目次
■塗装の必要性
今年の夏は広島も究極に暑かったですね!
視野を広げてみれば年始に大きな地震がありましたが、地球温暖化による局地的な集中豪雨や夏場の猛暑、台風、冬場の凍結などからも分かるように家を取り巻く環境も近年悪化しています。
こうしたなか必要になってくるのが「家のメンテナンス」で、真っ先に取り組まなければいけないものに外壁塗装があります。
日本家屋の多くは木造モルタル住宅ですが、特徴としては湿気に弱く一般的に鉄筋コンクリートの建物の耐用年数が約50年と言われているのに対し約20年しかありません。
このため家のメンテナンスの一つである塗装は、平均すると15~20年のスパンで塗替えをする人が多いようです。
一般住宅の外壁は20年ほど前から増え始めたボードタイプを除くと、アクリルやウレタンなどの塗料を使用した塗装もまだ多く存在しますが、耐用年数は5~10年程度です。最近主流になっているシリコン塗装に関しては少しもちが良く8~12年と言われています。
この期間を過ぎると少しずつ水のしみ込みや紫外線による劣化が始まり、時間の経過とともに塗装の材質自体が「スカスカ」な状態になります。
これは骨密度が低下し骨が「スカスカ」になる「骨粗鬆症」と似ており、この状態になると転倒しただけでも骨折するリスクが高まりますが、これと同じように劣化が進んだ外壁もヒビ割れが生じやすくなります。この割れから水が断続的に入る状態になると柱や建具にまで湿気が及んでしまいます。
近年では空き家も増えていますが、人の住まなくなった家は手を加えなければ一気に老朽化が進んでしまうのをみても分かるように、家のメンテナンスは必修であり「いつ」「どのタイミングで」「どこの業者に依頼するか?」が重要になります。
出典:acworksさん/イラストAC
僕は現地で「私が先に逝くか家が先に逝くか?(倒れる)よね」という言葉をよく耳にします。
つまり多くは40~50歳位で家を購入し、2回目の塗装を行う時期が来ているお宅のご主人や奥さんの年齢は、大多数の方が「後期高齢者」という年齢になっています。
この年齢になると身体の具合も悪い所が1つや2つあり、気力の低下に加え年金暮らしということも相まって家のことまで気が回らないというわけです。
高齢になっても趣味で「卓球」や「園芸」の他、何か自分の好きなことに日々取り組んでおられる方はとても若々しく見えるますし物事に対して前向きな姿勢を感じます。
こういった方々は85~90歳という年齢になっても、家のメンテナンスに対する意識は高いように思います。
きっちり10年ごとに塗装される方もおられますよ!
ボードタイプは、つなぎ合わせの部分になるシーリング面が劣化してくると、ひび割れや剥がれが生じるため、この時期が来ればシーリングの打ち替えと同時に塗装を行った方が良いでしょう!
塗装色も色々あるからちょっと迷うけど選ぶのも楽しいわね!
色見本で見るより実際に塗り始めると若干明るく見えるようです。
すごく光沢もあって綺麗になったわね!
■塗装の種類と耐用年数
▼外壁塗装を行う際、使用する塗料は主に以下のようなものがあります。
種類 | 耐用年数 |
1. アクリル塗料(手塗り) | 約5~7年 |
2. ウレタン塗料(手塗り) | 約7~10年 |
3. シリコン塗料(手塗り) | 約10~15年 |
4. セラミック塗料(吹き付け) | 約15~20年 |
5. フッ素塗料(手塗り) | 約15~20年 |
フッ素塗料は飛行機の機体表面の塗装などにも使用されている塗料で、氷点下数十度という劣悪な条件下マッハスピードで飛行しても塗装が剥がれないほど材質の分子間結合が強いため、外壁塗装としてみた場合も耐久性が非常に良く汚れも付きにくいことから最高級の塗装と言われています。
またコスト面でも極端に高くないのでお勧めです。
近年核家族化が進んでいますが、単独の世帯であればコスト面も含めシリコン塗装がお勧めです!
この塗料は優れた耐候性や耐久性に加え高い防水機能を備えているため、藻・かびの発生を抑えて美しさを長持ちさせます!
親子2世帯の場合だと長い目でみて、より耐用年数の長いフッ素塗装がいいですよ!
■塗装の工程
▼外壁塗装の工程は以下のようになります。
1.足場の組立
2.シートビニール養生
3.高圧洗浄
4.窓枠などのテープ養生
5.ひび割れなどの補修(コーキング)
6.下地調整のシーラー塗(スカスカになった壁に浸透し固め塗料が付きやすくする・下塗り)
7.シリコンなど塗料を塗る(中塗り)
8.シリコンなど塗料を塗る(上塗り)
9.ペンキ周り(雨樋、鉄部、木部)
10.ベランダ防水
11.大手塗装
12.足場撤去、確認、掃除
(備考)
- 塗装は1回塗るごとに一定時間乾かす必要があるため、天候も考慮しながら施工します。
- 工事期間は天候や職人の人数にもよりますが小規模の業者で10日前後、ハウスメーカーや工務店経由の場合は一か月程度の期間を要することが多いようです。
- 足場の組立時、カーポートのアクリル板や波板の一部を外すケースがありますが、この時劣化が進んでいると割れることがあるで注意が必要です。
- 空きスペースの状況によっては車の移動が必要になります。
■価格帯
家の大きさや平米数にもよりますが、一般的な30坪位の家でおおよそ以下のような金額が目安になります。
シリコン | セラミック・フッ素 |
小規模業者:80~100万 | 小規模業者:110~130万 |
家電量販店:110~130万 | 家電量販店150~180万 |
ハウスメーカー・工務店:150~180万 | ハウスメーカー・工務店:200~250万 |
※色のバリエーションも様々で、既存の色から思い切って斬新な色に変えるなど思いを巡らすのも楽しいものですが、一般的に好まれる色は「アイボリー」・「クリーム色」・「ベージュ」などで無難な色と言えます。
また色によって金額が変わることはありません。
■屋根塗装について
今の世情を鑑みると、祖父母と一緒に暮らしていた大家族の時代から少子高齢化や核家族化が進み、高齢となった夫婦だけの単独世帯が非常に増加しています。
そういった状況下「子供たちも家をもっていてもうこの家に帰らないから大金を使って屋根を葺き替えたりとかは考えていないよ!」
年金暮らしで生計を立てている世帯の方々からよく耳にする話です。
ただ、近年の異常気象による酸性雨や猛暑日の記録更新など屋根にとって過酷な状況下にさらされていて多少なりとも屋根のことが気になっている方は少なからずおられます。
少ない資金で屋根のメンテナンスを行う方法の一つに屋根の塗装がありますが、今の世情に合わせ塗装することができる瓦のバリエーションも増えています。
屋根瓦の種類にも様々なものがありますが、その中で注視すべきものにセメント瓦とベスト瓦があり一部のセメント瓦では1991年、ベスト瓦では2000年以前と以降のものとで瓦の耐用年数に大きな違いがありこれにはアスベストが関係していると言われています。
下の写真は25年を経過したアスベスト含有のセメント瓦ですが、職人の体重で割れるほどの状態になっておりここまでくると塗装することはできませんから費用のかかる葺き替えになります。
というわけでメンテナンスを行うタイミングが非常に重要になってきます。
(注)劣化したセメント瓦(アスベスト含有)
※屋根塗装も瓦の種類により塗布する塗料や工程に違いがあるため、ここでは工事の施工事例を簡単に紹介しておきます。
【スレート屋根(ベスト瓦)】シーラー下塗り+カスタムシリコン2回塗り
※シーラー(下塗り)を行っている様子
【陶器瓦】2液型シリコン塗料2回塗り
※1回目、トウキマイルドを塗布している様子
【瓦棒】錆止め+ウレタンペンキ2回塗り
※工事の完工
【セメント瓦】シーラー下塗り+カスタムシリコン2回塗り
※工事の完工
【日本瓦】新いぶしコート2回塗り
※初回の塗布が終った様子
■業者選び/まとめ
塗装業者も数多く存在しますが、「内容」や「金額」面において信頼できる業者を選ぶのが理想ですが、現実的には「安心して任せられるけど少し金額が…」といったように各々考えさせられる面があり、詰まるところどこに重きを置くか?になります。
今のご時世を考えると信用できる業者か否かの見極めが非常に大事になるため、初対面ではお客様にシビアな目で見られているというピリピリ感を私自身も感じています。
そんな中私は商売の原点に立ち返り人と人とが顔を見て語り心を通わせる、そして笑顔で「ありがとう」と言ってもらえる、そんな訪問活動を目指しています。お客様の意向にできるだけ寄り添いながらその家にとって最善であると思われる提案を行っていく中で、常に低コストを実現させるためにチラシや看板などの広告宣伝費を使わず、見積もりなど事務的な経費も最小限に抑えるといった経営方針を貫いています。
低コストとハイクオリティという双方を追求していく中、現在に至っています。
家をキレイにすると清々しい気持ちになり満足感や安心感が得られます!
私ども安芸ホームサービスのモットーは「いい仕事を良心的な価格で!」です。
いい仕事とは、お客様様の意向にできるだけ寄り添う形で丁寧な工事を行ない顧客満足度を上げることだと考えていますし、出来栄えや職人の質という面においても気を配っています。
「そろそろ塗装をしないといけないな!」と考えておられる皆さん、工事の規模にかかわらず(大手塗装など)見積もりなどお気軽に声をかけて下さい!
話を戻しますが、今の世情を鑑みるに金額面はなおざりにできない部分であり、特に屋根と外壁の塗装を同時に行う場合トータル的にかなりの高額になるためなかなか工事に踏み切れないといった人も少なからずおられます。
私どもはそういった方々のお力になれると信じています!
やりたくても金額面がネックになって工事に踏み切れない方、今の世情を鑑みるとどこの業者へ頼んだらいいのか分からないといった方々のために少しでもお力になれればと思い日夜奮闘しています!
ここで業者選びのポイントを少し挙げてみました。
- 契約書の内容にしっかり目を通す(通常であれば、雨樋・鉄部・木部のペンキも塗る)
- 保証書(一般的にシリコン塗装で10年、塗る回数などを減らした場合10年を待たず変色したりする)
- 塗装の工事が終わり足場の撤去後、業者立ち合いの元チェックを行う
昨今では、詐欺まがいの商法もメディアを通じて報じられているため、電話営業や訪問販売など神経質になっている人も多いようですが、良くも悪くも様々な業者が存在しているため冷静に業者を見る目を持つことも今のご時世大切です。
また、このような時代にあっても今だ訪問販売などが法律で禁止されていないのは、訪販を行う小規模会社などが参入することで市場の競争原理を煽り、品質の向上と適正価格を目指すところにあります。
最後に、簡単にわかる塗替えのタイミング(立地条件や塗装の種類により異なる)について記しておきますので塗装を行う際の目安にしてください!
- チョーク現象が生じており触ると手に粉が付く(防水切れ)
- 塗装表面の艶がなくなっている(防水切れ)
- 苔が付いたり、ところどころシミのような模様ある(防水切れ)
- 魚のうろこのように小さな亀裂がたくさん入っている(防水切れ・劣化)
出典:acworksさん/イラストAC